クロルピクリン剤
クロルピクリンとは
クロルピクリンは畑作物の圃場の土壌を消毒する農薬です。
1948年タバコで実用化されその後、農水省が1962年から、土壌病害対策事業(1964年)を実施し、
野菜・花卉・畑作物の土壌病害虫の駆除剤として広く利用されている農薬です。
しかし、クロルピクリンは容易にガス化し、催涙を伴う強い刺激臭があり、正しい取り扱いが必要です。
クロルピクリンの効能と性状
名称
■化学名:トリクロロニトロメタン
■別名:クロルピクリン、クロロピクリン、クロ-ルピクリン、ニトロクロロホルム
■化学式:CCI₃NO₂(分子量:164.39)
物理、化学的性質
■形状:液体で容易に気化する
■色:無色透明、低濃度は淡黄色透明
■臭気:催涙性のある強い刺激臭
■引火、発火性:不燃性
■蒸気密度:5.7(空気=1)
■比重:1.66 低濃度 : 1.36
■溶解性:水に微溶(20℃の水1Lに1.974g溶解する)
アセトン、ヘキサン、メタノ-ル、灯油等の有機溶剤に溶解。
■安定性:きわめて安定で長時間保存しても変質がない。アルカリには不安定で、日光にあたると徐々に分解し黄褐色に変色強く加熱すると分解し、有毒ガスを生じる。
クロルピクリン製品一覧
クロルピクリン錠剤
クロルピクリン錠剤
【内包装】 水溶性PVAフィルム
【有効成分】 クロルピクリン70.0%
【その他成分】 ゲル化剤等30.0%
【重量】 4g
【形状】 25φmm×厚さ6mm
【外包装】 非水溶性PVAフィルム
100錠入り : 4g×100錠×20袋
400錠入り : 4g×400錠×8袋
【外箱】 ダンボール箱
*ご使用頂く際には、必ずSDS(製品安全データーシート)をご覧下さい。
クロルピクリン液剤
南海クロールピクリン
【種類】 高濃度液剤
【濃度】 クロルピクリン濃度99.5%以上
【容量】 缶詰16.5kg 瓶詰1kg
【外箱】 ダンボール箱
クロピク80
【種類】 低濃度液剤
【濃度】 クロルピクリン濃度80%以上
【容量】 缶詰20リットル
【外箱】 ダンボール箱
*ご使用頂く際には、必ずSDS(製品安全データーシート)をご覧下さい。
クロルピクリンの安全な使用について
クロルピクリン剤による土壌くん蒸の安全使用基準:(社)日本くん蒸技術協会
クロルピクリンは、野菜、たばこ栽培等の連作障害防止に不可欠な土壌くん蒸剤ですが、刺激性があり、使用にあたって作業者への安全の確保および周辺への配慮が必要です。
社団法人日本くん蒸技術協会(※1)では安全対策推進運動を推進しており、関係者を対象とした講習会やクロルピクリン工業会(※2)でチラシ配布等を行っている。
使用に当っては、ラベルをよく読み、注意事項に従って作業をおこなう。
はじめて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受ける。
※1 社団法人日本くん蒸技術協会 http://www.nikkunkyo.or.jp/
※2 クロルピクリン工業会 http://www.chloropicrin.jp/
※その他 日本農薬工業会「みんなの農薬情報館」 http://www.jcpa.or.jp/
クロルピクリンの気中濃度と人に対する影響
人体に対する影響
1. 眼に入った場合
粘膜を刺激し、涙を催します。
また、角膜の炎症を起こし、視力障害を起こすことがあります。
2. 皮膚に付着した場合
液が直接皮膚に触れた場合、水泡を生じることがあります。
3. 吸入した場合
気管支を刺激して咳や鼻水が出ます。
多量に吸入すると呼吸困難、肺水腫を起こし、重度の場合は死亡します。
容濃度など (社)日本化学会「防災指針」
0.1ppm (0.67mg/m3) | 許容濃度(日本産業衛生学会、1995年) |
0.3~3.7ppm (2~25mg/m3) | 催涙により目を開けていられない |
1.1 ppm (7.3mg/m3) | 感知可能 |
7.5 ppm (50mg/m3) | その場にいることが出来ない |
アグリ営業部
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